スポーツを理論的に学ぼうとすると登場する○○性収縮という言葉。
さらにはエキセントリックやアイソトニックなど英名出てきて、とにかくごちゃごちゃしてしまいますよね。そんな人のために筋収縮の種類について分かりやすく解説します。
筋収縮の分類
等○○収縮という形で表される筋収縮は、○○が等しい、つまり一定なままの筋収縮のことを指します。その名の通りですね。
名前 | 説明 | 備考 |
等張性筋収縮 | 力が一定 | |
等速性筋収縮 | スピードが一定 | |
等尺性筋収縮 | 筋肉の長さが一定 | 長さが一定ではない収縮 ・伸張性筋収縮 ・短縮性筋収縮 |
等張性収縮
別名、アイソトニック・コントラクション。
その名の通り、筋肉が発揮する力(張力)が一定の筋収縮です。
筋肉にかかる負荷は関節のポジションによって変わるため、厳密な等張性収縮はあまりありません。
等速性収縮
別名アイソキネティック・コンストラクション。
収縮スピードが一定な筋収縮です。スポーツ選手の筋力測定やリハビリテーションの効果測定に用いられます。測定の場以外で、等速性収縮はあまり見られません。
等尺性収縮
別名はアイソメトリック・コントラクション。外から見ると動いていないように見える運動です。
筋肉の端と端が固定された状態、すなわち筋肉の長さが変わらない状態での筋収縮です。
例えば、200kgのバーベルでベンチプレスをしようとすると、そもそもラックから動きませんよね?
あるいは、プランクなど姿勢をキープし続けるトレーニング。
これらが等尺性収縮の例です。
短縮性収縮
別名は、コンセントリック・コントラクション。筋肉が外からの力に打ち勝ち、縮んでいく筋収縮です。
例えば、アームカール(ダンベルを持って肘を曲げ伸ばしするトレーニング)で肘を曲げる局面が短縮性収縮です。
短縮性収縮が行われるトレーニングをポジティブワークと呼ぶことがあります。
伸張性収縮
別名は、エキセントリック・コントラクション。スポーツをしている人は良く耳にするはずです。
外からの力に負けて、筋肉が伸びていく筋収縮です。
等尺性・短縮性よりも大きな力を出すことができます。また、短縮性収縮に比べて、筋繊維1本あたりにかかる負荷が高くなります。
例えば、ベンチプレスでつぶれてしまうとき。つぶれないよう必死で力を入れつつもウエイトが下ってくる動作は伸張性収縮です。
伸張性収縮が行われるトレーニングをネガティブワークと呼ぶことがあります。
まとめ
- 等張性筋収縮は、力が一定の筋収縮
- 等速性筋収縮は、スピードが一定の筋収縮
- 等尺性筋収縮は、筋肉の長さが一定の筋収縮
- 伸張性筋収縮・短縮性筋収縮は、筋肉の長さが一定ではない筋収縮
- 伸張性筋収縮は、筋肉が伸びながら力を発揮する筋収縮
- 短縮性筋収縮は、筋肉が縮ながら力を発揮する筋収縮